2008年12月7日日曜日

游剣江湖

 結論から言うと、この作品は長い割にはあまり面白くありません。武侠小説というより悲恋小説といった方がぴったりで、天山派の活躍を期待している読者にとっては、まったくの期待はずれといわなければなりません。しかも、同じような顔ぶれの登場人物が「あっちで小競り合い、こっちで小競り合い」といった感じで、ストーリー展開上も面白さがありません。
 『雲海玉弓縁』、『冰河洗剣録』、『風雷震九州』、『侠骨丹心』と続いてきた作品群がかなりよっかたので、これも楽しめるかなと思ったのですが残念でたまりません。
 というわけで、単行本3冊、99万字におよぶこの長編については、これ以上の論評はいたしません。